茨城の小さな小さな町で小さな小さな七夕祭りがありました・・ |
伝助さん、八海さんお電話ありがとうございました。
びっくりして・・・・なのに・・そっけないあいさつですいません。
びっくりしたせいです。懐かしいお声聞けました。・・・・変わらない声が嬉しかったです。
さて、本題。
「・・・だから!グダグダ言ってないで、手前ーら、説明に来い!」
いくら、頭を下げるのが仕事だと言っても・・・・・たまには、カチンと来ることもある。・・・・こんな電話は・・・
電話の相手は、「もと放火魔さん」10数件の放火の罪で7~8年そういうとこに入ってお務めして・・・最近、帰ってこられた方だとしても・・・
もと放火魔さんも歳をとる・・・・
聞けば「緊急通報なんたら」というボタンを押すと救急車が呼べる装置を65歳以上の一人暮らしの家には付けて貰えるというじゃないか・・・・・・なんで、俺んとこには、そういう福祉の説明がないんだ?・・・・・差別すんな。
というのが、もと放火魔さんの主張。
呼び出されたお宅で
「手前ぇなんか・・・すぐに辞めさせてやる・・・簡単だ・・お前、わかってんのか!・・・・」
小一時間・・・クレームを聞く・・・
「クレームには、我々の気がつかない問題点が隠れていることがある」・・・昔、先輩から教わったことがある・・・・・・・が・・・・・・ここには、隠れてないな。
だいたい・・・御近所も・・・お知り合いも、怒らせると火をつけられる・・と噂だった方だ・・・・・証拠が無い時代は、噂だけど。
捕まっちゃうと・・・ある意味、事実だったわけで・・・・
「手前ぇなんか・・・すぐに辞めさせてやる・・」と言われれば・・・(口には出さないが)「やるならやってみろ」という言葉がのどまで出かかる・・・・・やるならやってみろ・・と言えば・・・なんだっけ・・・そうか「死人にかんかんのうを踊らせる」・・・・落語「らくだ」思い出す。
ふぐを食べて死んだ嫌われ者のらくだ/・・本名 馬?・・・死んだら喜ばれる・・・というか、みんながホッとする人ってのは、確かにいると思う。
してみると、ここで、こうして呼び出されて・・・訳のわからん・・・苦情を聞かないといけない俺は・・・・らくだの兄貴分、丁の目の半次にとっ捕まった屑屋の久六さんの役回りか・・・
帰り道・・・言い返さなかった分だけ・・・いやーな気分が体の中に膨らんでくる。
「かんかんのぅ・・・・きゅうのれす・・・きゅはきゅれす・・・・さんしょならえ・・」
かんかんのう、口ずさみながら帰ってくる。
たとえ死んだら喜ばれるらくだでも・・・・・緊急通報システム、入ってりゃぁ・・・・ボタン押せば救急車来るし・・・・・入れましょう。もと放火魔さんとこにも、死ななくてすむかもしれんから・・・それが、現実の俺達の仕事。・・・暑い夏だ。。