小中学校は一学期も、終わり。給食も終了。
若干の時間休をもらって水戸駅まで、車を走らせスーパーひたちに飛び乗る。乗り換えて新宿駅まで、仕事疲れとムシムシする暑さ、ヘロヘロと歩く。
東口に出て歌舞伎町方面。西武新宿駅を左手にみながら、呼び込みのお兄さんたちをかわして、ガードレール脇に所帯道具をひろげて、しゃがみこんで何かしゃべってるホームレスのおばちゃんを踏まないように狭い歩道をヘロヘロと歩く。
じわじわ出る汗をタオルでごしごし拭きながら、目指すは、永谷ホールFuー、
あった、あった・・・でも、看板もポスターも、はっぴ着た呼び込みも誰もいない。スーツにネクタイのあんちやん達が、入り口隅でボーッと立つて、ボソボソ話してる。まるで秘密組織の闇カジノの入り口みたいだ・・・もちろん、本物は見たことも行ったこともないけど・・・
こんなときは、落語「うどん屋」では、ないけどこちらも小声になる。・・・「こんばんわ・・・みな好き会?・・・入っていい?」
あわてて、学生さんが演題が印刷されたちらしを持ってきて、どーぞ、と案内されるカーテンの奥。既に開口一番が、しゃべってる。見渡すと、5、60人も入ればいっぱいの会場にパイプ椅子、少ない客の中、最前列にやっぱり着なれていないスーツ姿の新入部員らしいかたまりが十数人、後ろに他大学の落研らしいのが、数人。最近のお馴染みの光景。残念ながらOBと思われる方々の姿はない。対外的な広報や、ツイッターでつぶやいたりもしないしどこのネットの掲示板にも、今日の会のことのせてないみたいだから、今日ここで第49回専修大学落語研究会の「みな好き会」があるなんて誰も知らないよな・・・・・・やっぱり秘密組織の会合か・・・・。
とりあえす、椅子に座って学生さんの落語に集中、集中・・・ーーん?これは?・・・・プログラムには、「饅頭怖い」とあるが、俺が知ってる饅頭怖いじやない、・・・っうか、落語じゃない。百歩ゆずって、何でも有りが落語だとしても、ここには、落語に対するリスペクトも、「みな好き会」に、来てもらった客を、楽しませたい、という思いも見受けられない。ただ、ふざけてるように見えた。なのに、落研部員は、何人か笑ってた。これの何がおかしいの?・・・・・・・この時点で、帰ろうかと思った。
・・・まてよ、ここは、俺達が、先輩から受け継ぎ、後輩達につないだ、あの「みな好き会」じゃあないんだよ。現役さんが、今の自分達の為だけに、やってるもんだ。OBのノスタルジーなんて、関係ない場所なんだな。そんなこと、わかってて来たんじやないか。・・・来ては、いけないところだったんだと、改めて気付く・・・・少し悲しくなる。・・・・・・・そんな場所・・・もうどこにもないんだ。
次に上がった子が、「たけのこ」という噺をはじめる。途中で噺を忘れる。いいんだ忘れても、一生懸命のおしゃべりなら・・・それも、見てる部員さん達はは、ヘラヘラと笑ってみてる。仲間のアクシデントじゃねえか、ちゃんと向き合えよ。他人の見ず知らずに、落語聞いてもらってるんだぜ・・・ヘラヘラすんなよ。優しい先輩は、怒らないのか?昔の俺たちなら諸注意の後、2時間正座だ。
・・・・・・・「たけのこ」という噺を聞いたことがなかった、小咄みたいな噺だった。
で、補導出演、桂小文治師匠・・・優しいね。俺だったら、ふざけんな!って帰っちまうよ。・・・・「自分も昔学生時代、みな好き会にでて、真打(とり)をとったことがあります。今回49回目、来年は50
回・・・」学生さんに、諭すようにはなす。お楽しみの演題は、「牛ほめ」伝助さんが、言ってた「牛乳屋さんのおじさんの牛をほめる」牛ほめで、ありました。嬉しくなりました。
次に上がった子が、松風亭にぼし君、学生落語の大会、てんしき杯の、決勝に残った子なんだわね。「宿屋仇」は、長い噺だ。最後まで、持たすパワーは、人前での大きな声でのお稽古で、養うしかないよね。彼は、今年もてんしき杯参加すんのかな、てんしき杯ってのがよくわからんが・・頑張って。
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13人入部の10人・・残りの3人は体調不良? |
仲入りで帰らなかったのは、疲れてたから、・・・恒例の一年生紹介の口上もあった、
学部学科と高座名の自己紹介して、今は、「だじゃれを言います。」らしいけど、いきなり立ち上がって、独りコントはじめるやつもいる。さっきだじゃれいいます。っていわなかったっけ?何でも有りでいいけれど、口上の形式は守った方がカッコいいと思うんだけどおふざけ上等の学生乗りは、みな好き会をセコくするだけだぜ・・・
男の子と女の子のコンビのコント、「いろもの」とめくりが出てたけど、コンビ名くらい出してあげてもいいのに・・女の子の独り言に男の子の天使と悪魔がからむ、そんなネタ。
で、もうひとりの補導出演、立川談修師匠、名前に専修大学の「修」の字もらってるくらいだから専大落研は、大事にしてくれるようだ、有難い。とは、言え、どっかの落語家さんの奥さんが評したように、歳とってんだか若いんだか、よくわからないお顔は、相変わらず若い。
前座時代の破門から一人だけ復活して、あの立川談志さんに認められて真打になったご苦労より、素直な若者に見えるのは、得なのか損なのか・・・・・・歳とって芸人さんの趣、とか、迫力がでてくると、いい感じになる人なのかな、演題は、「一眼国」昔、林家彦六さんの正蔵さんの聴いたっけか、こんな噺もやられるんだわね。談修インザ、ダークなのね。 まくらで「私も第30回のみな好き会のとりをとった」と話してた。それから19年・・・・・もう、40代になられるのね
で、とりは、松風亭男日和(ダンディー)さん「ねずみ」昨年度の代表さんだそうで、性格良さそうで、落語も丁寧だ。口跡は、よくないけど、独特のふらがいい。時間の関係なのか、ストーリーを地のしゃべりでコンパクトにまとめてるけど、丁寧な説明だから、聞いてる方にも、よくわかる。
枕で、就活の面接で、「挫折について」話を求められた女子大生が、「交通事故にあって骨折した話」をしていた、どう考えても挫折と骨折を間違えてる。という話を笑わせようとしないで、世間話みたいにはなししてたのが、真面目そうでおもしろかった。4年になると、もう就活は、終わってる頃なんだなあ。
たぶんこんなブログ現役学生さんは観ることもないだろうから、好き勝手言わせてもらえば・・・・
いくら、OBとは言え、プロの落語家さんを呼んでの一般の方も見られる「対外発表会」の「みな好き会」でしょう。せめて、このぐらいの会場の収容人員なら、いっぱいにして、気持ちよく落語やってもらいなよ。呼ぶのが失礼にならないように。学生なら友達も多いでしょう?家族・他大学の落研。広報・無料でも招待券配りとか頑張った方がいいぜ。
4年生や幹部真打なら「みな好き会」の進行や演目や開催に責任を持った方がいいぜ、噺の出来上がってない人には、集中的に稽古してもらって、もし本番までに仕上がらないならやっていいっていう許可出すな(今は、やっていいっていう許可など真打は出さないのかな?)
「みな好き会」がつまんない身内受けのイベントにならないように、発表会前には予行練習を本番同様の進行でやって、すべての演目の完成度あげとく。できれば、老人ホームとかの慰問なんかで、身内でない一般人の前で聞いてもらえる噺に仕上げる。俺たちは先輩にそう教わった。
わかってます。現在の落研は現役の部員さんのもので・・OBのいう事なんか聞く必要はない。
現役の学生さんが自分で考え・感じてやりたいようにやる。正しい「みな好き会」なんてない。
もう、4年ぐらいみな好き会見に来てるけど、来年は50回。
できるなら6月に「本家みな好き会」と銘打って俺達の知ってる大好きだったみな好き会のやり方で、現役のみな好き会にぶつけて、やりたいぐらいなんだけど・歳とっちまった。そんなパワーねえや。・・見に来るのも、もういいかぁ・・・来年は・・・