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2015年11月29日日曜日

「第5回落語国際大会IN千葉」を見てきた。

三連休の初日は仕事で休日出勤だったので、日曜日の連休二日目は

はたして、第四回「三文の会」へ行くべきか「第5回落語国際大会IN千葉」の決勝大会に行くべきか迷いながら電車に乗った。・・・・・・行ったことがないから、千葉に・・・・総武線とバスを乗り継いで、
やってきました、千葉県文化会館小ホール

アマチュア落語の大会と言えば、大阪池田市の「社会人落語日本一決定戦」が有名だけど、いかんせん関西を会場とするので、遠い。予選から決勝まできちんと見ようと思ったら、二泊ぐらいしないと・・・・・
これに対して関東のアマチュア落語の大会と言えば、この落語国際大会IN千葉になるのかな?
今年が5回目らしい。池田市のは、たしか池田市が主催していると記憶しており会場近辺でイベントなどもあり市をあげての落語イベントであると聞いていますが、こちら千葉のは、NPO法人さんとか、運営委員会が主催してやってるようです。

入場無料で、お客さんは結構入ってるけど、年齢層は高い。・・・昔から名人上手を聞いてきた落語については一家言あるような、しぶい落語ファンとか、ご自分でも落語をやってるとか、出演者のお身内が応援のため親類一同総動員でやってきた・・・というわけではなく、・・・・「えっ?皆さん素人さんなの?へーっ!・・・」とか、いう会話も聞いたもん。なんだかわからなくて、来てる方もいるようで・・・・・・

でもね、開演して始まると、とてもよく笑う、いいお客さんなんだわね・・・これが・・普通の落語ファンなら、ストーリーもくすぐりもよく知ってるような、「親子酒」とか「三方一両損」とかも素直に初めて聞いたみたいに楽しそうに笑ってた。優勝とか準優勝とか順位をつける大会なのに、関係ないんだはね、邪気なく落語を楽しんでた。・・・ほんとに、いいお客さん。その証拠に、演者全員が終わって、成績発表、30分後なんて放送があったら、お客さんだいぶ帰っちゃったもん。・・・・(もちろん、この間に、せっかくプロの落語家さんも来てるんだから、余興で繋いでもらうとか、前年度の優勝者になんかやってもらうとか、お客の帰らない工夫も必要だと思うけどね。)出演者の順位とか、勝った負けたには興味のない、ただ落語を楽しみたかったんだろう、いいお客さんだ。

とはいえ、演者の方は、優勝したい、一番になりたい、大学教授だの落語芸術協会のプロの落語家さん3人もいた方々の審査だもん。・・・・何百人もの方が、映像つきで応募して、選別され、予選での50人から7人に勝ち上がってきたんだろうから・・・・・(これに、「国際大会」だからかな?推薦の4人の外国人さんが参加で11人による決勝大会でした。)・・・・・・演者のみなさん、大会への熱い思いが高座から垣間見える。

予選で、選別された方々も決勝に残られた方々も、膨大な稽古と工夫、創作落語の方々は、0から作り上げていく、アイデアと受けるかどうかの不安、そういう思いが高座に・・・・でも、落語好きなんだはなぁ、・・・・・・みんな精一杯の高座だと感じました。

順位とか、表彰内容とかは、優勝した「二松亭ちゃんぺい」さんのブログをご確認くださいね。・・・これで、池田のと合わせて、ダブルでチャンピオン。・・・・・・今後、何を目指されるんだろう・・・・そして、二松亭風林火山さんの逆襲は、あるのかな・・・・・

花伝亭ラブメーター(アメリカ)「禁酒番屋」

花伝亭っていう、亭号だから新宿で芸術協会がやってる落語講座の出身の方なのかな・・・・

一升徳利の持ち方や、酒のつぎ方、飲み方。容器の位置関係、所作、きっちりやってた・・・・番屋の役人が、だんだん酔っていく様も・・・・ちゃんと、教わったんだろうな・・・・きちんと、やってた・・・・








神楽家小粋「父の乳」(自作)・・ドラえもんの「スネ夫君みたいな髪型

「太鼓腹」の改作みたいな噺

高座に上がるやいなや、携帯で客席に向けて自撮り・・・・「記念なんで・・」短い持ち時間で、いろんなことをやるもんだ。











宜蘭亭小龍包(台湾)「平 林」・・・元気のいい台湾の方

途中・・・平林(ひらばやし)ひとつの読み方も覚えられないのに・・・「たいらばやしか、ひらりんか、いちはちじゅうのもーくもく、ひとつとやっつでとっきっき」と4つも覚えられるってどういうこと?・・・と、自分の噺に突っ込みをいれるあたりが、面白い。











二松亭ちゃん平(日本、あたりまえか・・)「みんなの運動会」(自作)

まくら無し、いきなり本編に入る。入るやいなや、爆笑、爆笑が下げまで続く・・・・・

以前見た、アマチュア落語の方のブログに、10分とか15分の落語で優劣をつける・・・そんな時間では、落語の本質がわかるわけがない・・・だから、私は、そういう大会には興味がない・・・・そんな、ニュアンスの意見を述べてた方の意見を読んだことがある。

確かに、こういう短時間での笑いに特化した落語だけが、落語の全てではないと思うが、10分でも15分でも来場したお客さんを楽しませる、笑わせるのが、高座にあがった者の目的なのだと思う。この会場のお客さんも、ほとんどは演者の優劣など気にしてはいない。面白いかどうか、楽しませてくれるかどうか・・・それだけだ、と思う。
長編、人情噺・・・人の業、とか誰にも共通する喜怒哀楽を表現するのだけが、落語じゃない。

二松亭風林火山「秀吉と利休」(創作?自作でしょう)

前の演者が、あれだけ受ければやりづらいだろうなぁ・・・・でも面白かった。相変わらずパワフルだったなぁ。
以前のこの大会で勝ってるんでしょう?

池田の大会でも入賞したことあるよな・・・たしか・・・・考えてみると、すごいメンバーが集まってるたいかいなんだなぁ。

自作だと、かっこいい下げを付けようとすると、長くなるもんなんだわね。
でも、面白かった。





ボルボ亭イケ也(スェーデン)「桃太郎」…物語が途中からスウェーデン神話みたいになる。


















朝風亭容旦「北の寿限無」(自作)・・・・・北海道新幹線に名前を付ける。

深い鉄道知識に裏打ちされた・・・・面白れえなぁ・・・・・言い立てだけでも覚えたい。















関大亭豆蔵「親子酒」(上方版)

江戸落語の「親子酒」を上方版でやりたいと、関西弁のに作り変えたと、おっしゃってた。














今野家世はね「ぜんざい公社」(東北弁バージョン)

「ぜんざい公社」と言えば、すでに古典化している新作落語だけど、それを全編東北弁でやるという・・・・・・・東北弁でも噺は、よくわかるということは、・・・完全な東北弁をわかりやすくしてあるということなんでしょう。面白いなあ・・・・・この方も池田の大会でも、東北弁落語で3位とか入賞してる方でしょう。

うまいもんだ。人のいい顔をなさっているけど、・・・・・「ぜんざい公社」は、公務員にとっては毒のある噺・・・・下げまで毒で・・・






喜楽亭笑吉「三方一両損」・・直球の古典落語
次に上がったこの方は・・・「私は、○○市役所の職員です・・・」・・・ぜんざい公社からの公務員登場で、場内爆笑。・・・・・ストレス解消に江戸弁の落語で「たんか」をきるのだそうで・・・・・きちっと、三方一両損・・・・15分に収まったのかな・・・・・











麹家へい遊「反対車」・・・そうか、人力車のかじ棒ってああ握るのか


英語の先生とかで、まくらで英語の小噺やってたけど、茨城県人には全然わからない。・・・・スピードラーニングは、すぐ後に日本語がつくんでしょ・・・

誰か、どんな小噺だったのか教えてくんないかなぁ・・・・









賞の内容は、優勝したちゃん平さんのブログで見ていただくとして・・・・・・
帰り道、モノレールのホームで見知らぬおばさんに、「あなた、今出てた人?・・・」
「違います。違います。・・・ただ、見てた人です。・・・・」
「面白かったねー」・・・・・・余計な、知識持たないおばちゃんが、楽しんでた・・・いい大会だと、おもいました。

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