最初に、新宿の紀伊国屋書店に行ったので、新宿から地下鉄丸ノ内線・・・千代田線を乗り継いで千駄木まで。
いわゆる地域の公民館・集会所といった趣の千駄木二丁目会館に入る。
入口を入ると、当日の演目を書いたチラシとか今後行われる寄席の案内を受付でいただく。
何度かお見かけした、本日トリの頭下位亭虎奴さんが声をかけてくれる。
「夢三亭大福さんでしょう?ブログ拝見しております、本日はありがとうございます。・・・・」
すげーな、虎奴さん、あなたとは、「八幡なかよし寄席」の受付で、一度会っただけ、それも「・・・あのーそこは、土足禁止ですので、靴脱いでください。」と注意された、それだけの接点しかないはずなのに・・・
覚えていてくれて、というか俺だと推測したわけで・・・・・すごいな。落語「鼠穴」に出てくるお兄さんの大店の番頭さんみたいだ.
[・・・・竹次郎さんで、ございましょう?」 「おーわし覚えとって下さった?・・・・さすが、大きな店の番頭さんだ・・・お前さんとは、10年前に店の前で一度会ったきり・・・・」
そんな場面を思い出す。
関係者でもないただの水戸の田舎者のおっさんに、やさしい言葉・・・ありがとうございます。
驚いたせいで、対応、そっけなくてすいません。
急きょ出演が決まったという。
みやび亭抜刀さん・・・上方落語の「時うどん」
相変わらず声、迫力あるし・・縞の着物かっこいいし、うまいなぁ。
以前、稲荷町の上方落語勉強会で、七度狐で、べちょたれ雑炊お食べになるとこ見たけど、本日はうどんを食べる・・・ひげも生やされてた。
昔、亡くなった「立川談志さんが、ひげを生やしたとき、高座で、こうしてひげいじってると、ひげだか、ちんぽこだかわからなくなる・・・と言ってたが・・・・この方は、ひげもお似合いだと思うなぁ・・・
ジョニー・デップ主演の映画「チャーリーモルデカイ・・・・」のヒロインの奥さんがひげアレルギーで、ひげのジョニー・デップとキスすると吐きそうになる・・・女性器とキスするみたいで無理!・・・というのがあったけど・・・・・・・・そんなにひげネタにこだわることはないか。・・・しかも下ネタ・・・反省。
立の家なべ麿さん・・・・・腹話術
色物として、腹話術は面白いな。
人形可愛いし、金魚の被り物も可愛い。
腹話術やってみたいな・・・・自分の中にある毒の部分を人形にしゃべらせる。ってのは、面白いかも知れない。小学校とかの安全教室に婦人警官さんが持ってきて、交通規則とかを人形と説明するというのは、見たことがある。交通課とかの婦人警察官の必修科目なのかな。
二子亭ひこらさん。・・・・・・「酢豆腐」
声が、渋いから耳元でじっくり語られたらぞくぞくするぞ・・・・たぶん。
一般の社会生活を送ってるアマチュア落語の方は、大きな声出して稽古しようと思ったら、どこでやるのかなぁ・・・・防音のいいマンションとか、広い敷地内の一戸建ての奥の間とかでないと、近所から苦情来るもんな、でも大きな声での稽古しないと怒鳴ったり叫んだりするときの声をどこまで張ったらいいのかわからんもんな。
学生時代の落研では、和室の部室が一つあったし、部室のある建物の屋上でもやったなぁ・・・・・大学裏山の升形山で発生練習も、先輩のアパートでみな好き会かなんかの対外発表会の予行練習やってたら近所から怒鳴り込まれたことがあったけ。
今時なら、カラオケボックスとかにこもるのかな・・・・・
立の家 千夏さん・・・・・上方落語「つる」
シックなお着物が、落ち着いた雰囲気でいい感じです。・・・・・・何がどういい感じなんかは、説明できないんですが・・・・・いい感じです。
上方落語だと、雄の首長鳥が「つーっ」と飛んできて・・・・・雌の首長鳥が「るーっ」と飛んできて・・・・つるになる。
他行って言いいなや・・・・・”うそ”やでー
そういうセリフがある。こんなもん嘘に決まっとるやないか、ってことなんだろうけど・・・・上方落語の江戸落語?との違いを感じるなあ。
春雨や通風さん・・・・・鰻の幇間
先代桂文楽さんや古今亭志ん朝でも有名な噺、いろんな落語家さんが、下げを変えたり加えたりしながら幇間もちを追い詰める。
「・・・・・あの、お客大事にしよう・・・」
道端で、お客にとりまいて、商売にして喰っていくという、野幇間というような芸人の悲哀とか、小さな希望の消える瞬間・・・・・・といったものよりは、馬鹿だねー騙されてやんの・・・と、笑ってしまっていいのも落語だわね。見方は自由。
寝越家こう生さん・・・・・・・「元犬」
立川流の新真打の披露のパーティー会場を途中で抜け出してきた・・・酔っぱらってまーす・・ほんとは、余興の「ケーシー高峰さん」まで見てきたかった。・・・のマクラから元犬へ
トリの頭下位亭虎奴さんも、まくらで言ってましたけど・・・・・・この高座を聞いてる人間以外のお客が・・
たぶん、涼しくなってきた夕方の日差しがあたる、一番あったかいところがここだったんでしょうが・・・・信心のかいあって白い犬が人間になる「元犬」を猫がそーっと聞いてる絵なんて言うのは、そう出くわすもんじゃないと、私もおもいます。
噺の方も、通常は下げに関わってくる奉公先の隠居のところの女中さんの「もと」さんはじめ奉公人一同みんな人間になる前は、動物だったという展開だから・・・猫も聞きたがったのかもしれませんね。
今風亭妖快さん・・・・・?
「八幡なかよし落語会」のときも、牡丹灯籠の朗読から三味線での東京音頭という自由な流れが、面白かったけど・・・・・・今回は、三味線の皮が突然、破れまして・・・・・ギターを借りてきましたが・・・・・弾けません。ので置いときます。・・
・(脈絡なく突然)・・・実写版の映画「暗殺教室」ご存知でしょうか?・・・・あのアニメーション部分の「先生」のくち・・・・・あんな形で、三味線の皮が破れたんです。・・・・・・(スゲーなー、三味線の皮が破れたのの説明に「暗殺教室」からくるとは・・・・自由だなー)
この後、弾けないといってたギターを持って、
皆さんご一緒に・・・と、たどたどしく弾き語りを始めたのが、井上陽水の「少年時代」・・・
コードを押さえて、伴奏するというのではなく、メロディーを一音一音拾って弾くもんだから、自分でも歌う余裕がないし、聞いてる方も歌詞を知らないもんだから、シーンとしたなかで、ガットギターのポロ・ポロ・・・とした音が笑いを誘う・・・・・ほんとに自由だ。
頭下位亭虎奴さん・・・・・「蛙茶番」・・・・・・・・・・・羽織のガラがファンキーです。・・・・・・ 緋縮緬・・・ひじりめん・・・・・のふんどしをはき忘れて、着物の尻まくって舞台にすっくと立つ舞台番の男の姿が目に浮かぶ・・・・・・芝居の噺だから、芝居のセリフも入る難しい噺だと思うけどテンポよく噺が展開するから、気持ちよく笑わせていただきました。楽しかったです。
アマチュア落語が好きです。がむしゃらに落語に取り組んでる姿勢が新鮮です。寄席だから・・・・
来たお客は、何としてでも楽しませて帰すぞという姿勢も好きです。
プロの落語家・芸人にならず、好きな落語や寄席演芸にどうアプローチ・・・・とっついていこうとしてるのか、ただの野次馬だけど見てるのが好きです。
また、楽しませてください。勝手に見に来ます。